N様邸 漏水調査と漏水工事 コメントする / By arte / 2023年9月19日 N様のお宅は数年前からベランダ下のお部屋で雨漏れが有り 雨漏り箇所の外部周辺に雨漏れ原因になりそうな状態が多々ありました シーリングの劣化や剥落・サイディングのひび割れ等々・・ ベランダ床にも怪しい部分が有りますが防水工事は終盤に行うので一旦仮補修をし 下地補修とシーリング工事が完了した時点で雨漏りの心配は無くなりました。 下地とシーリング工事の完了後は塗装工事に入っていくのですが台風がやってくることに・・ 台風に備え足場のメッシュシートを外し纏め悪天候の数日は一旦北名古屋市に帰ります。 そして台風がやってきたのですがN様から連絡が・・まだ漏れてます・・・ 雨漏りは原因箇所を特定し簡単に治る場合もありますが、そうは行かないことがあります。 特にN様宅の漏水状態は大雨が降ると早いタイミングで漏水が起きます。 大体は漏水に直結する原因の特定は難しくないことが多いです。でも止まっていないので 特定の難易度が上がりましたので水撒き調査を行います。 水撒き調査は漏水箇所周辺の怪しい部分に水道からホースでダイレクトに水をかけていき 大雨以上の水量を原因箇所に充てていき人為的に雨漏れを起こさせ原因箇所を特定します。 漏水調査は写真の様に漏水箇所周辺に水を撒きます。 今回は漏水箇所は1階の天井の角からの漏水ですので天井より少し上の高さから行い上へ順番に上がっていきます。 ①天井がある位置の漏水付近のサイディングのジョイント隙間 (散布時間5分 漏水なし) ②天井がある位置から1mほどの同形状部 (散布時間5分 漏水なし) ③漏水部最高部の散布、漏水箇所の最高部はベランダのアルミ笠木の角部になります。(散布時間15分 漏水あり) という事でベランダのアルミ笠木に原因がある様です。 漏水の原因特定できました。ベランダのアルミ笠木に手摺が付いているのですが 手摺の根本の隙間から入った雨水が外壁の内部を伝い1階天井に漏水していたようです。 この部分は手摺をしっかり取り付けるために外壁の内部鉄骨下地から取り付け金具が突起状に出ており アルミ笠木には根本が突き抜けるように穴が開いています。 最終取り付ける手摺根本には、その穴を塞ぐ形状でパッキンが入っていますが 手摺根本がズレて隙間は2mm程度です。 恐らく新築時はギリギリ根本パッキンが掛かており経年のアルミの伸縮で隙間が発生し 漏水するようになったと思われるのと、基本、外側のパッキン機能が損なわれても 内部で漏水しないよう処理がされていると思いますが内部の防水処理部も劣化し機能しなくなったと思います。 原因が分かればしっかり治すだけです。 手摺根本カバーを持ち上げ固定してあるネジを取っていきます。 手摺が外れました。アルミ笠木に置いてある丸いのがパッキンの役目になっています。 突起が下地から出ている手摺を固定する金具です。 金具の廻り(笠木に丸く穴を開けてある)内部に防水処理がしてあります。 漏水箇所はココが機能しなくなっておりました。 せっかく手摺を外したので漏水箇所だけでなく全て防水処理していきます。 笠木ジョイントカバーも全て外し、手摺取り付け金具内部とジョイントカバー内部になる部分にシーリングを充填します。 このような部位も全てにシーリング処理を行います。 手摺固定付け金具付け根のシーリング処理は内部に注入するようにシーリング材を入れ込み 外側はこの様に笠木の面より若干盛り付けました。 笠木ジョイントカバーは内部ジョイントとカバー裏側にもシーリング材を充填しサンドイッチします。 これで漏水箇所の防水処理は終わり手摺を復旧しました。 この後水撒き調査をし漏水は無くなりました。 ここまで施工しなくても表面的にシーリング処理を行えば漏水は止まりますが 表面的では数年以内に確実にシーリングは切れてしまい再び漏水しますので。 内部からしかり防水処理をする事でずっと安心できる状になります。このアルミ笠木は経年の使用で擦れて傷や表面焼き付け塗装の剥がれが多かったので塗装の時ついでに塗ろうと思います。