N様邸 下地補修・シーリング工事 コメントする / By arte / 2023年9月15日 N様邸は数年前から一部雨漏りがありましたので この工事は最重要になります。 特に漏水部付近の外部はサイディングに細かなひび割れが無数に発生しております。 美観・表面上だけの工事であれば塗装の際、塗料で塗りつぶせますが この先10年・15年とお家を維持していくには 塗りつぶして隠すだけでは数カ月でまた開いてしまいせっかく塗った新しい塗装も旧塗装と一緒に剥がれ落ちる可能性もあります。 写真のように無数にあるひび割れをカットし開いていき補修材をひび割れの中から盛り付けていきます。 本物件ではひび割れが小さく無数にあり写真が分り難いので他物件のひび割れ補修の写真で説明します。このように表面的に見えるひび割れにチェックを入れます。 ひび割れを切り開いていくと内部で開いている部分もあります。 内部に専用シーリングを打ち込みます。この後エポキシ樹脂系のモルタル(油性のセメントみたいなもの)を充填し仕上げていくのですがひび割れが起きる部位は動きがあるのでまた割れてくる可能性が有ります。もし表面上でひび割れが起きても内部の伸縮に長けているシーリング材が切れずに漏水から守ってくれます。 最後に表面を慣らし補修跡を目立たなくしています。表面を隠すだけの塗りつぶしとは全く違う施工になりますが、色を塗ってしまえば何も分からなくなってしまうので一番評価されない施工でもありますが一番重要な施工なんです。 シーリング工事では 既存シーリングを全て撤去します。 新しいシーリング材がしっかりサイディング面に接着するようにサイディングと既存シーリングの接着面を綺麗に取り除きサイディングの素地を出します。この施工をいい加減に行い古い接着力の無いシーリング材が表面に残っていると直ぐに剥がれてしまいます。 古いシーリング材を撤去した後は養生をし目地には内部へ接着防止の処理をします。(緑色の部分)シーリング材の接着面を両サイドのサイディング素地だけの2面にする為です。これはサイディング壁の動きによる新たなシーリング材の亀裂を防ぐための施工法です。 次にプライマーという専用の接着剤を塗り付け伸縮に長けた塗装を上に塗り付けた際化学反応でべたべたしない種類のシーリング材を充填し仕上げていきます。(シーリング材も沢山の種類があるので選別が大切です。) 場所によりシーリング材の色を変えているのは仕上げ塗装の色に合わせている為です。 紫外線に晒され露出でも大丈夫なシーリング材を使用しておりますが上に塗装を被せる事で紫外線から守られ、より長持ちします。 ただし、シーリング材の伸縮率と塗装の伸縮率は違うので施工後どうしても表面の塗装に微量なひび割れがおこります。 例えば焦げ茶色の塗装の下に白いシーリング材を充填していると塗装の切れ目から白色が見えてしまいますよね。それを防ぐ為にひと手間以上の事を行っています。 シーリング撤去時の一苦労修繕工事にありがちですが、以前の施工が悪いと苦労します。新築時のシーリングが硬化不良(配合不良で固まらない状態)このような状態の箇所が多々ありました。通常はゴムになっているのに27年間液状のままでした。ねばねばべたべたで取り除くのが大変でした。